渾身の遊びは仕事になるか
私がイラストレーターになったのは、バイト先のパン屋がつぶれたからです。
次のバイトどーしよーと思ってうだうだしてたら「お前絵描けんじゃん」と言われて募集記事を渡されたのが、はじまり。「えっ、絵を描いてお金もらえんの!?(なにそれ超おいしい)」というのが最初の感想で、どうやら私ってイラストレーターらしいと教わったのは、お母さんに掲載誌を見せたからでした。
イラストをどうやったら「商品」にできるかを考えるようになったのは、それからずっとあとのお話。
「コミックエッセイなんて余裕だぜ!」今思えばナマイキにもそう思って、私は著者になろうと決めました。でも、ふたを開けたらはじめての取材・執筆なんて激不安。言い出した以上意地でもやり遂げなきゃ!どういうわけか「辞める」という選択肢が思いつかなかった私は、自分を奮い立たせるためにも「全力で楽しむ!」ということだけを目標に、本をつくりました。
「人と仲良くなったら似顔絵を描いて、マンガにする。」
あれ?これって小学校の頃からずっとハマってたことじゃん!イラストシゴトを受けるうちに忘れてしまっていた大好きだったことを、思い出させてくれた本づくり。
そこで私は1つ、試してみたいことができたのです。自分が本当に好きでやってることって、仕事になるんじゃないか。好きなことなら没頭できるだろうし、周りも応援してくれると思うから。
私のすきなことは、なにかをつくること。つくったもので、人を喜ばせること。きっとそんな感じです。イラストとマンガ本は仕事になったから、次は何だろう?実験スタート!